今宵、あなたと。

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輪廻


生まれ変わりネタです。

人称のミスとか視点混乱とかは重々承知ですのでご容赦を。

****** ▼ 追記記事 ▼ ******


≪輪廻≫


懐かしい香が脳から鼻腔に伝わる。
そんな不思議な感覚にとらわれ、コレットは首を傾げた。

「あなたは、だあれ?」
「……。」

この辺りの村々は水に恵まれており、各家に井戸がある。
コレットの家にも当然のようにあるそれに、その『懐かしい』人は腰かけていて。

「人に名を尋ねるときは自分が先に名乗るのが礼儀だ。相変わらず無礼な奴だ。」

じっと彼女を見つめていた。

「?」

辛辣ともとれる台詞とは裏腹に微笑む彼。
口もとを袖で覆うその仕草に心拍数が跳ね上がるのを感じつつ、コレットは言った。

「私、コレット。あなたは、だあれ?」
「ほう。同じ名とは……ふふ。」

晴れ渡った青空。
一時はもう二度と見ることは叶わぬと覚悟した太陽を仰ぎ見て、冥府の王は小さく笑う。

「私はいつの世も、お前の――――」

そう。
私は、コレット。
お前の――――。


ふいに黙ったハデスを心配そうに覗きこみ、コレットは大きな声を出した。

「あ、ひょっとしてどこか痛むの?私も薬師の端くれなのよ、すぐに診てあげる!」
「?!」
「あなたは私の患者さん第一号ね!」


人生は一度きり。
だが魂は『生』を繰り返し、繰り返し。
出会う。

神は肉体で不死を得るが、人はその魂で不死を得る。
――――終わりと始まりの国、冥府。
彼の国専属の薬師は、今生も。

「さあハデス様、診察の時間です……って、あれれ?私なんであなたの名前を知ってるの?」
「……『また』か。それはこちらが問いたい。」

出会い。
また、始まる。

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